
心臓の病気
気腫などによって肺の働きが悪くなり、酸素を取り込みにくくなると、心臓に大きな負担と悪い影響をおよぼします。
また、何らかの原因で心臓の働きが悪いために、心臓から十分な血液を全身に送り出せない場合、体の隅々までに酸素が行きわたらなくなります。
そのため、動悸、息切れ、息苦しさ、だるさなどが起こってきます。
肺の働きが悪くなった結果、酸素不足から肺の血管がせまくかたくなり、心臓から肺に血液がスムーズに流れなくなります。
そうすると、心臓から肺に血液を送り込む肺動脈の血圧が高くなります。
この肺動脈の血圧が高くなる病気を肺高血圧症といいます。
肺高血圧症が続くと、肺に血液を送り込んでいる心臓の右心室に大きな負担がかかって、やがて弱ってポンプとしての働きができなくなります。
これが右心不全です。
右心不全になると、全身の血液が心臓にスムーズに戻れなくなり、手足のむくみや急な体重の増加がみられます。
このように、肺の病気による酸素の不足から、肺高血圧症、右心室の負担、そして右心不全となる一連の流れを肺性心といいます。